第39章 安土凱旋帰還と平穏の日
ー凱旋の途中ー
空は晴れ晴れとしているのに、並んで進む列は不穏としていた。
「………」
いつもは戦が終われば、軽口を叩きながら帰路につく政宗はおろか、他の誰も口を開かない。
(瑠璃…なにやってんだよ…)
家康が内心 悪態をつく。
(俺の処にも来ない、それどころか、
1人で馬にも乗らない。何でっっ💢)
不穏の根源は瑠璃だ。
光秀の馬上で、光秀にくっついている。
政宗は前方を行く光秀の馬を、
殺気全開で忌々しげに睨む。
政宗は今はまだ戦闘態勢で、瑠璃の心情を
思いやれる精神ではない事もあるが、
心情を純粋に理解出来ない。