第34章 戦雲立ち 戦火拡大
政宗はあっけらかん としているが、
織田軍はいつも戦の危機に晒されている。
延暦寺を焼き払い、目に見える危機を一旦は脱したと思っていた。
そこへ 再び、畿内(近畿)、越前、尾張三河を巻き込んで、大戦の火が上がろうとしていた。
「足利め…」
信長は眠らぬ真夜中、独り 碁盤に石を打ちながら、憎々しげに呟いた。
一度は信長が一掃した三好三人衆のうち、
元三好家家老、松永氏と、三好氏が畿内を取り戻そうと進軍。
それも、将軍が御内書を方々に勝手に送っていた所為だ。
三好は本願寺と繋がり、一揆が頻発。
僧侶が武装し挙兵。
戦にも加わり、畿内は混乱し始めた。