第23章 政宗の小姓2
平和な時代から来た美弥は、理解出来ないと、抗議し涙した。
けれど同じ時代から来た瑠璃は、政宗の信念を理解した。
確認し聞く度に涙を流す。
今も…。
理解するからこそ、政宗の痛みを思ってまた泣くのだ。
「瑠璃、俺の為に泣いてくれるな」
「…政宗が、そうやって、笑って、痛みを隠すからでしょう…」
涙で光る瞳で政宗を見上げる。
「お前だって、いつも隠してるじゃねぇか」
「う…」
意地悪を言って瑠璃を見下ろす政宗の目は、ひどく優しい。
「ありがとな、瑠璃」
髪を撫で、口付けをし、抱きしめる。
(今日は、いつになく、癒され満たされる)
目を閉じ、お互いの温もりを味わう。
存在を、生きてる事を、愛してるという事を。
確かめ、感じ合う。
この日は理性を手放すことなく、ゆっくりと穏やかに身体を繋げ、気持ちよくなり、昇りつめ、抱き合って眠った。