第23章 政宗の小姓2

「開ける美しい四肢も持たず、政宗様を惑わすほどの美貌も無い貴方方が、簡単に取り立てて貰えるとお思いか？
そんな簡単な答えさえ解らないなら、取り立てられる術がありませんね」
毒を吐いてもなお、美しく笑ってみせる。
またも男達は言葉に詰まる。
詰まっただけではなく、魅入られる。

「……おっ、お、おのれっ、貴様っ！」
「あぁ、そうでした。政宗様の泣き所でしたね」
ようやく、怒りを口にしようとしたのに、
スカされ、逸らされ、それでも、男達は食いついてくる。
「教えてもらおうか、色小姓」
馬鹿にしたように、汚い笑みを浮かべ、
瑠璃の言葉を待っている。
馬鹿にされているのは自分達だと分かっていながら、瑠璃の掌の上に捕らえられてしまっている。

そんな2人に対して、何処までも冷たく美しい笑みを貼り付けて
「凝った肩を押されると泣くほど気持ちよく、
向う脛の…ココはやはり打たれば泣くしか無い程だと、仰っておられましたよ」
「おっまえ〜、それは肩凝りと、弁慶の泣き所だ！」
「誰であろうと泣き所であろう！」
声を上げる2人