第19章 早朝の戯れ事(R18)
「…いつか、お前の昔の事、家の事とか、聞いてもいいか?」
瑠璃を形成した家の事。
「良いですよ。楽しくはないと思いますが」
苦笑する瑠璃。
(楽しいどころか、暗い気持ちにしかならないんじゃないかな……)
「わかってる」
「今、話します?」
瑠璃の悪い冗談。
「今はもう、止めてくれ…心が折れる」
政宗が白旗を揚げる。
「政宗、強いのに〜?」
笑う瑠璃に完敗の政宗だった。
「いや、お前すごいわ。尊敬する。
今日はもう、難しい話は絶対にしない」
「えー、もっと、私の事 話しますよ〜」
「その口塞ぐぞ」
政宗が睨みを効かせる。
「あ"ー。頭使った。お前と話すると頭使うな…ホント…」
大人しくなった瑠璃にたたみかけた。
「ごめんなさい…」
更に シュン とする瑠璃を見て、
しめた とばかりにほくそ笑む。
「充填させろ」
「じゅてーンッ⁉︎」
突然唇を塞がれ、目を開けっ放しの瑠璃。
自分に口付けている政宗はまるで、
壊れ物に触れるかのようで、それでいて、
愛しいモノを感じるかのような表情をしている。