第14章 新年拝賀2(三成)
改めて三成と美弥が政宗と瑠璃の元に挨拶に来た。
美弥に関しては、挨拶をと言うより瑠璃を見たい、逸る気持ちが抑えられずに付いてきたのだろう。
「瑠璃様、ようこそおいで下さいました。
長旅お疲れでしょう」
三成が辞を述べる。
「初めてまして、瑠璃と申します。
この度はお招きにあずかり誠に光栄に存じあげます。
安土城の皆様にはお世話になります」
瑠璃も手をつき丁寧に頭を下げる。
それは、流れるような美しい動作。
それを見た美弥は三成の後ろで目を見張っている。
(うわぁ〜、お姫様だぁ。綺麗な人だなぁ。
作法も完璧だよ〜)
政宗は心の声がただ漏れの美弥を見て、
笑いを堪えるのに必死だった。
「私は石田三成と申します。こちらこそ、よろしくお願いしますね。瑠璃様。
後ろにおられるのは、美弥様です」
美弥も後ろから顔を覗かせ、ペコっと頭を下げた。