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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第13章 新年拝賀1(準備)



「女神じゃなかったら、輝夜姫か?」
「それもどうでしょう。私は月には帰りませんから」
差し出された政宗の掌に指先を乗せながら笑い、
輿に乗り込むと安土城へと出発する。

大手道を登り、黒金門(くろがねもん)の前に迎えが待っていた。

「政宗様、長旅、ご苦労様でした」
「政宗、おかえりなさい。待ってたよ」
三成と安土の姫 美弥 が笑顔で迎えてくれた。
「この寒空の下、外で待ってるなんて、お前ら暇だな」
馬上から応えると、美弥が
「せっかくお迎えに来たのに、それはないよ〜、政宗」
「冗談だ。ありがとうな、美弥」
「お気遣いいただき、ありがとうございます、政宗様」
三成が微笑みながら礼を言うと
「え⁉︎気遣ってたの?寒いから来なくていいって事だったの?分かりにくーい!」
ようやく理解した美弥がプンプンしている。

「立ち話もなんですので、中に入りましょう。本当に風邪を引いてしまいますよ」
三成が歩き出す。
そんな楽しげな会話を聞いて、瑠璃も輿の中で笑っていた。

瑠璃は政宗の隣りの部屋を与えられた。
離れていては心細いだろうと言う、秀吉と三成の配慮だった。



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