第13章 新年拝賀1(準備)
新年の拝賀の日まで、日にちがなかったが、
到着翌日、2人は遅くまで寝ていた。
瑠璃に比べ元気だった政宗も起き出したのは、日が傾きかけた7つ半(午後3時)を過ぎた頃だった。
「フワァ〜。寝すぎた…」
身体を起こして頭をぽりぽりと掻く。
「おい、誰か居るか」
外に声をかけると、控えていた女中の返事があった。
「はい、こちらに」
「瑠璃はまだ寝てんのか?」
「はい」
「そうか…
悪いが、明朝、足を運んでくれるよう、
呉服屋に遣いに出てくれ」
「かしこまりました」
返事をし、女中は政宗の部屋を離れた。
それから瑠璃が目を覚ましたと知らせがあったのは、
暮れ六つ(午後6時)だった。
瑠璃はほぼ24時間眠っていた。