第66章 未来姫和歌集
*『 散りゆけど 散りゆかん胸 ちりぢりに
貴方を求む 命 果てるまで』 姫
命が果てるまで、命が果てても、アナタが欲しい。心を散り散りにして叫びたくなるほど愛してる。
*<口惜しくも 命と時に 限りあり
人の生き死も 花とまた似て>
浅井長政が最後を迎えた後の歌。
命と時間には限りがあるのは惜しいことだ、
人の生死は花に似て短く儚い…。
*<戦いに 燃え落つるのは 命か城か
ただ無事想ひ 祈る月夜に>
戦を終えての歌。
戦に出た者も残っている者も、誰もが無事を祈って月を見上げる。
*<君がみる 曼珠沙華の 行く先は
仏も見えぬ 炎渦の地獄> 光秀
信長の女誘拐事件の後、姫の所望で犯人を葬った光秀が曼珠沙華の畦道で詠んだ歌。
*『月見れば 我が心 君 狂(苦)をしく
求めて止まぬ 奥秘の心姿』 政宗
現代に戻され離れ離れで姫を想う政宗の歌。
心の奥に秘めた本当の心は、月を見る俺の心は、苦しくも狂うほどにお前を求めて止まない。
*『生きぬれど 今 いみなくし すさぶなら
身を失くしても 逢むとぞ思ふ』政宗
『いみなくし』に 意味と身 を掛けた歌。
今 生きていても お前がいないなら意味も、身も無く、荒ぶ心と生活。死んでこの身を失くしたとしても、お前に逢いたい。
離れ離れで荒れた心の政宗の歌。