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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第11章 小田原停泊(R18)




相模国 小田原
東国の雄、北条氏康の城下。
早川に沿って旅籠が並び商家が軒を連ねている。
精錬と鍛冶の技術も有名で、
東側の刀工達はここに集まる。

町を歩きながら、向こうに見える城を見上げる。

(北条と戦っても、あの城とは戦いたくねぇ)

強固で巨大な要塞だ。
城の中にもう一つ町が作れるほど広い。
「デカすぎんだよっっ」
忌々しそうに政宗は独りごちる。


町から河口に向かう。
船着場で行き交う人々と船を眺めていると、
若い男が声をかけてきた。

「よお、お侍の兄さん、難しい顔してどうしたい」
男の歳は政宗とそう変わらないか、
少し若そうだが、鍛えられた腕に日焼した姿が、
歳を増して見せていた。
「…近江方面へ行くんで、堺か桑名へ寄る船を
探そうと思ってな…」
政宗が言うと、男が腕組みして考える。
「新年が近いからな。堺方面への荷船は結構出てるぜ。
俺が探してやるよ!」
人の良さそうな、懐っこい笑顔を見せる。
笑うとまだ、若いのがよく分かる。
「助かる。しかし……」
「大丈夫だって!
騙したりしねーよ。
そんな良い刀差してるヤツ騙してみろ、
ヒュッ だ」
口笛を鳴らして手で首を切る仕草をして見せる男。

(刀を見た?コイツ、その成りで侍か?
それともー…)

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