第49章 創痕緩癒(R18)
瑠璃が怒っている。
苛立ってるのは確か。
「瑠璃……」
「だからっ、私を、いつまでも、酷い目に遭って、可哀想な人扱いしないで下さいっ。
そんな、女みたいな、か弱い女の子がいいなら、他を当たってください!」
捨て台詞 らしいものを残して、
瑠璃はバシャッ と水音を立てて、
立ち上がると湯から出て行った。
湯に残された政宗は、暫し、呆然と瑠璃の白い曲線美を見送って、独り吹き出した。
プッッ……ぁっはっははは…くくくくっっ…
(瑠璃が)
童女が拗ねるように、素直に苛立ちを表した。
(隠さず、怒った)
嬉しかった。