第49章 創痕緩癒(R18)
「真ん中からお湯が湧いてるんですね〜」
楽しげな声で瑠璃が中央に移動する。
その際、まだ痕の残る背中が見えた。
振り返って政宗を見た瑠璃が、
不思議そうに首を傾げる。
「どうかしましたか?」
「…いや、別に」
「別に?…じゃぁ、どうしてそんなに辛そうにするんですか? ぅふふふ」
笑いながら少し戻って来て、
近くで意地悪な瞳で政宗を見る瑠璃。
「俺、そんな顔してたか?」
確心を突いた瑠璃の問いに、
政宗はしれっと白を切ってとぼけて見せる。
「クスッ…もう、触っても痛くないんですよ。
あぁ、でも、肩はまだ痛いかな」
そっと肩の関節部の傷を手で押さえて、笑う。