第49章 創痕緩癒(R18)
今日 瑠璃は自分で馬に乗らず、
政宗の馬に一緒に乗っている。
横乗りで、政宗の腕の中におとなしく収まっていた。
「瑠璃、居心地悪くないか?」
涼しい顔で問うも、意地悪で可愛い問いだ。
それは、いつか、
青葉城にいる時。
瑠璃が、政宗の馬に乗るのを渋っていた時があった。
まだ、お互いの気持ちを確かめる、
ずっと前の事。
『政宗の腕の中にいると、ドキドキして…
恥ずかしくて、落ち着かない…だから…
居心地悪いって言うか……』
擽ったくなるほど可愛らしい返答に、
気恥ずかしくも浮き足立つ程に嬉しくなったのを思い出す。