第46章 狂地からの救出
この港の船商家、下間家、一向宗はどうせ一網打尽で潰えるのだ。
「ひとつだけ残ってるぞ。死が、な」
光秀が妖陰な瞳で、嬉しそうに笑って政宗の言葉を訂正する。
そんな訂正されても嬉しくもない。
「…い…いたぶら…れ…辱め、られ…て、
死んで……か、オオアサ、に…狂…て…
…どう…も……ない…女、なぞ……
……ぐぅふふふふ……」
下間も拷責をうけ、腫れ上がった唇でなんとか、声を絞り出し笑う。
「こいつの屋敷の女、子、連れて来い。
指 一本ずつ切り落としてやる」
痺れを切らし頭に血が上った政宗は、
どんな脅嚇でも口にする。
それに被せて光秀が冷たく脅迫する。
「女、子を待っている間に、お前の指を一本ずつ切り落としてやろう。
……そうだな…それが見えては恐ろしいだろう?見えぬよう、ここ(目玉)からえぐり出してやろう」
短刀を抜き、下間の黒目 ギリギリに切っ尖を合わせ、震えが来る程 光秀が清々しく笑う。