第45章 煙に隠れた人探し
「船に関して付け加えるなら、
積荷を降ろした北前船は、代わりに女を乗せ、京や北へ再び出航し、その女達は廓へ売られている様子。
その女達は 尾山 からと」
「尾山ー…一向宗加賀本山だな」
信長が しめた と笑う。
「国外にも売られていくそうだ」
「南蛮や明船の停泊がここに多くなっているのは、その為ですね」
三成が鋭い眼をした。
「他には」
「阿呆煙草 なる物が流行っているとか」
「「阿保煙草?」」
信長、家康も初めて耳にしたようだった。
もちろん三成も
「初めて聞きますね。どんな煙草ですか?」
「なんでも…気持ち良くなれる煙草だとよ」
政宗が馬鹿馬鹿しい と言った風に天を仰ぐ。