第8章 [う] うちにおいでよ。....R18
ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ、、、
暗い部屋。
規則正しく軋むベッドのスプリング。
私は自身の中に与えられる刺激から気を逸らそうと、枕元に置かれたデジタル時計の赤く光る数字を見ていた。
「茉莉、可愛い声聞かせろよ。」
四つん這いにされた私の身体の背後から聞こえるその声が私は大嫌いだ。
「っ、、、んっ、、気持ちよくない、、、」
「強がっちゃって。オマンコぐちょぐちょにしてる癖に。」
「もう離して!!」
「そんな口答えしちゃって良いんだっけ?」
鈴村正嗣。
この男が我が家にやってきてからと言うもの、只でさえ報われない私の人生は、更に地獄に転がり落ちていくのだと確信した。
母の再婚相手であるこの人と、こんな関係になってしまったのは、この男と母が結婚してすぐの事だった。ある日身体を求められ、必死で抵抗したものの母親の幸せを奪って良いのか?と脅され、私はそれを受け入れてしまったのだ。
母は昔から男運がなくて、前のお父さんも、その後付き合っていた人たちもみんな母を大切にしてくれなかった。言動がひどい人、酒癖が悪い人、金遣いが荒い人。幼い頃から私の生活は殺伐としたものだった。
そして、そんな男しか愛せない母を私はいつしか良く思えなくなっていて、そんな自分自身も嫌いで仕方なかった。
ベロベロと汚らしい舌が私の肌をなぞる度に鳥肌が立つ。腰を掴まれ乱雑に打ち付けられる度に苦痛でしかないのに、秘部からはグチュグチュといやらしい水音がして、私は声を漏らさないように自分の手の甲を噛んだ。
「オラッ!!イけっ!!イけっ!!!」
「はぁっ、、んんっ!、んーーーー!!!」
初めて中に出されたその日、
私は母を見捨てて家を出た。
もう限界だった。
海外旅行用に買った大きなトランクとボストンバッグに必要なものだけを詰め込んで、行く当てもないまま東京駅に向かう。
夜だというのに人が行き交う駅のホーム。
忙しなくすぎて行く時間の中に迷い込んだ私を誰も気には止めない。そんな孤独感が寧ろ幸せだった。
最終の新幹線に飛び乗り
気付けば私は大阪にいて。
ーーそして、テツくんに出会った。