第4章 [お] おとがいにそっと口付けて....R18
「ダメって…ン…どこが…」
「ふぁ、や、やめっ、ぁ、ぁ、ぁっ」
左右両方の胸を交互に口でも犯し、上目遣いに反応を鑑賞する。
眉根を寄せた茉莉が俺の髪をくしゃりと掴んで数度震え、けれども、俺の行為を止めようなんてことはせず、快感に耐えながら不規則な息で、喘ぐ。
「ぁ…ぁっ、鉄朗ぉ」
「どこが、ン、ダメなのか、言わねぇと、ンッ、わかんねーから」
胸の尖りをしゃぶっては入念に舌で転がし、軽く歯を立てて変化も与えながら問いかけたりする。
ついでに、こうも付け加えて。
「あと、『黒尾先生』…だろ?」
…我ながら、ヤバイ。
1度はやってみたかった「お医者さんごっこ」なわけだが…実際言ってみると、なんか妙な危機感を覚える。
これはドン引かれるんじゃなかろうかと、そっと彼女を伺い見れば――
「黒尾、せん、せ…っ…」
熱を帯びて潤んだ瞳で、茉莉が、健気にもそんな風に俺を呼んだ。
心臓が撃ち抜かれた。
キた。
たかが敬称、されど敬称…全部、持っていかれた。
俺は、彼女の呼気ごと唇を奪う。
胸から手を離し、スカートの中、無防備なショーツの端を引っ掛けて乱暴に下ろす。
驚いたのか止めようとしたのか、伸ばしてきた彼女の手を取って、指を絡ませ握りしめた。
その間にも、閉じた瞼の向こう側で全身を巡る血液の音がドクドクと鳴り響く。
「ん、んんっ――ぁ、はぁ、ぁ…」
「…どこが『ダメ』なわけ? これ、診察だから」
乱れ乱れな言葉でそんな風に宣言して、俺は耳元に唇を寄せて息を吹きかけた。
「ひぁっ」
「ここ、感じる…よな?」
「ぁ、ゃっ」
高い声を上げた茉莉が目を瞑る。
頰に差した恥じらいの色が艶めかしくて、見ているだけでくらくらする。
俺は、彼女の手を離すことなく、乳首を優しく撫でては
「ここは?」
と尋ね聞く。
「ぁ…はぁ…ぁ…鉄朗ぅ…」
「ここは?」
「んぁ…感じ…ぁっ」
「これと、どっちが感じる?」
質問が彼女の耳に届く前に再び胸を舐めれば、可愛く鳴く茉莉。
本人の予期せぬほどに大きな声が出たらしく、彼女は俺の手を振りほどいて両手で口元を押さえて膝まで震わせた。
そんな彼女の姿が俺の中の雄を悦ばせる。
俺は、振りほどかれた自らの手を、彼女の足の狭間に這わせた。
「じゃあ、こっちがどうなってるか、先生、調べます」