【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第2章 私のキャラじゃあない
「姫さん? ああ! それは私のクラスの生徒ですね」
翌日、職員会議の後に保育学科1年2組担任のエリナを呼び止め、彼女から姫について訪ねたアヴドゥル。
「彼女が何か?」
「あっ、い、いいえ…………テストを……白紙で出していたんで……どんな子かなと」
「白紙で?」
彼女は信じられないといった様子で、口元に手を当てた。
「あの子はクラスでは目立つ方ではないのですが、成績はとても良いですわ。見た目通り真面目な子ですし……体調が良くなかったのかもしれませんね」
と、エリナは優しく笑った。
そう。真面目な子なのだ。
アヴドゥルは不審がられない範囲で彼女について調べたが、どの授業も真面目に聞いており、実習もそつなくこなしている。
心理学のテストが行われた日は、小児保健と哲学のテストも実施されていたが、この2つはきちんと回答されていた。
……心理学だけが白紙なのだ。
彼女に「目的はなんだ」と問いただしたら「アヴドゥル先生」と答えた。
「本当に私を…………?」
アヴドゥルは頭を抱えながら歩いていると、前から人がドンッとぶつかってきた。すまない、と声を出し、その人物を見た途端に息が止まりそうになった。
「あ……アヴドゥルせんせ…………お、おはよう……ございます……」
「お、……おはよう」
彼女は、ぺこりと頭を下げると、頬を紅潮させて走り去って行ってしまった。
その刹那、スカートから除く彼女の白い足が目に入り、ドクンと心臓が音を立てた。
体がゾクゾクと震える。
私は一体どうしてしまったのか、そう心の中で呟いた。
……ふらふらと研究室に戻り、時間割を確認することにした。生徒は1日90分の講義が4限分ある。本日のアヴドゥルの担当する心理学の講義は……午後からの3限のみ。
3限は昼食後ということもあって、ほとんどの生徒が寝ていたり、本当にダラダラしているから講義のし甲斐が全くない。
ふーっとため息をついて、その組の名前を見て息を飲んだ。