【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第8章 これ以上焦らすんじゃあない
朝8時半頃。私は目が覚めた。
チュンチュンと小鳥のさえずりが聞こえる。
いつのまにか座椅子に座ったまま眠っていたようだ。
立ち上がってベッドを見る……。
まだ先生は眠っているようだ。軽くイビキをかいている。
片付けをしようと思っていたけど、今はその気力はあまり無い。一旦諦めて、食料を欲するお腹の音に付き合うことにした。
昨晩のまかない弁当を食べながら、ぼーっとしているとベッドの上のアヴドゥル先生が軽く呻き声をあげながら身じろいだ。
覗き込むと、目覚めそうな様子だった。
玄関横のキッチンへ移動し、コップへ水を注ぐ。壁からひょいと顔を出して、ベッドの方を覗くと、先生は体を起こしていた。
「っ……うぅ…………」
辛そうに頭を押さえていて、顔色も良くない感じだ。
「先生! 大丈夫ですか? お水持ってきましたよ!」
かけよる私を先生が見上げる。
目を丸くして、とても驚いている様子。
そのまま、私をじいっと見ていたが急に口元を押さえて更に顔を青くさせた。……やはり吐き気が襲ってきたか。私は足元に置いてある洗面器を取り、「これを!」と言って先生の前に差し出した。
苦しげに吐いている彼の背中を優しく何度もさすった。
二日酔いはとても苦しいもの。私はよく知っている。……私も人のこと言えないくらいがぶがぶと飲んでしまうこともあるから、気を付けないといけない。
二日酔いの時のためのものを思いつく限り取り出した。戸棚から、はちみつ、頭痛薬。冷蔵庫から柿、グレープフルーツを取り出して最後にしじみ汁。
それらを口にした先生の様子も、少し経つとだいぶ落ち着いてきた。
「ありがとう。よく知っているんだな」
お礼を言われて、とても温かな気持ちになった。心の底から嬉しい……。
が、先生の視線がごちゃごちゃした部屋に目がいく。
先生は気にしてないと言ったけど、私はとても恥ずかしくて今日は朝から気持ちが二転三転しまくりだ。落ち着かねば。
「姫」
名前を呼ばれ、心臓がドクンと音を立てる。全く落ち着けない。
「バッグの中に携帯があると思うのだが、取ってくれないか」