【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第6章 いい人止まり
私は、深夜の街をまた歩いていた。
やるせない気持ちを抱きながら。
やはり、私はおちょくられていたんだろうか。ふらりふらりと動かす足は、とあるバーへと方向を変えていた……。
雑居ビルが立ち並ぶ裏路地、桃色店舗のお誘いをあしらいながら向かったバーは『アトゥムandオシリス』
兄弟でやっているバーだ。
入口の重いドアを開くと「いらっしゃいませ」と声がした。
「これはこれはアヴドゥル様……お久しぶりですね」
カウンターでシェイカーを振るうバーテンダーが私に声をかけた。「と、言っても先週ぶりでございますが」
ふふっと笑うこの男は、『アトゥムandオシリス』をメインで回している弟の方。テレンスだ。たまにサイコパスだ。
「以前、店でしてくださった占い……お客様にも好評でしたよ。また是非やってください」
私はカウンター席につきながら言った。「副業はできないが、無償でやる気力がある時にだな」
すると、奥のBOX席から私を呼ぶ声がした。
2人近寄ってきたと思ったら、それはマライアとジョースターさんだった。
ファミレスで、マライアが焼き鳥を食べたいと言い出して2人は店を変えたが……三次会をここでやっていたのか。
「アヴドゥルー! よくワシらがおる店がわかったのぉ!」
「いいえ、偶然ですよ」
ガシッとジョースターさんに肩を抱かれる。
「奢ってやるぞ〜!! 全部ワシのおごりじゃ〜! じゃんじゃん飲め!!」
彼の顔は真っ赤になっていて、だいぶ酔っ払っていることが分かった。「酒! 飲まずにはいられるかぁ」と泣き叫ぶような言い方の彼は、このバーでの愛酒・ハーミットパープルをぐいいと飲み干した。彼が酒に逃げる理由もわからなくはなかった。
隣にいたマライアが笑いながら言う。