【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第5章 私は何を待っているんだ
急に心臓が高鳴り出す。
そして、明日が……いや、もう日付的には今日か。今日が土曜日で短大が休みである事を思い出した。
そして、今向かっているのは彼女の一人暮らし住まい。
そして、私のビジネスバッグの中には例のアレ。
どうか、手汗まみれになっていませんように。寒がりなのに、とても私の体は火照っていた。
手を繋いだまま、街を抜けた。先ほどの私の言い方だったら、もう手を離しても危険はないのだが……私も彼女も手は繋いだままだった。
彼女……姫が「ここです」と1件のアパートを指差す。10階程の高さがあり、比較的新しいものだった。
「ワンルームですけど、セキュリティしっかりしてて助かってます」
姫は、私の手を握ったまま見上げてくる。
「あの…………ぁ……アヴドゥル……先生……」
「…………何だ?」
ドッドッドッと心臓の鼓動が激しさを増す。どうも、私は彼女のセリフに期待しているらしい。
「ここまで、……ありがとうございました」姫は赤い顔を俯かせた。「また……月曜日、学校で」
「あ、ああ」
姫は、ぺこりと私にお辞儀をするとニコッと微笑んでアパートのロビーへと走り去っていってしまった。
私は思わず「えっ」と声が出てしまった。
何とも情けない声であった。
避妊具の入ったビジネスバッグごと、地面に落とした……。