【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第4章 何も知らない
電話を終え、私はマライアに「ジョースターさん、遅くなるが来てくれるそうだ」と伝えると、彼女は嬉しそうに頷いた。
「彼も今は大変だからな」と言い、私は、しまった! と口を塞ぐ。
「ジョセフ何かあったの?」
「い、いや……私の口からは」
「気になるじゃあないの」
「あとで本人に聞いてくれ」
私は、聞きたい聞きたいと騒ぐマライアをあしらいながら携帯で店を探した。
何件か良さそうな所を当たったが、恐れていた事態が。「店がない!」
「ない?」
マライアは怪訝そうな顔をした。
「今日は華金だ。どこの店も満員御礼……空くのはラストオーダー間近」
「えぇ……」
私は溜息をついて、携帯の画面を彼女に見せた。
「ここから200mほど先のファミレスなら空いているぞ」
「ファミレス〜!?」と、マライアは凄い顔をした。
「もうここしかない。奢ってもらうんだろ。文句を言うな」
「わかったわよ」
私は店の場所をジョースターさんにメールをし、マライアとファミレスの方へ足を進め始めた。
歩いていると、マライアが私の腕にぎゅっと抱きついてきた。腕を組んでいるカップルのような体勢になり、私は「ひい」と情けない声を上げた。「気持ち悪い!」
「ひどいわね。ほら! お乳も腕にぶつけてあげるわよ」
「やめろ! そんな慎みのない乳房に興味はない!」
同僚時代の時も、こんな風にイタズラしてきていた。超強力の磁石を仕入れてきて、私とジョースターさんがくんずほぐれつの辱めを受けたイタズラは、1番キツかったな……。
ファミレスは眼前に迫っていた。
マライアがくっついたままファミレスに入ると、わっとザワザワした喧騒が耳を貫く。子連れからおひとり様、老若男女問わず、皆楽しげに料理やドリンクやら楽しんでいた。
すぐに店員がかけつけてくる。「いらっしゃいませ。お二人様……」
私はその店員と目が合った瞬間「あっ」と声を出した。
「アヴドゥル先生……!」
「…………ッ!」
その店員は姫だった。
表情を緩ませて、頬を紅潮させたが……私の腕にぴっとりとくっついているマライアを見て凍りついた顔をしていた。