【JOJO・アヴドゥル夢※R18】先生と一緒に【現パロ】
第1章 これは事故だ
とある短大の、とある研究室。
心理学の教授であるモハメド・アヴドゥルが、そこにはいる。彼は真っ黒なスーツ姿で、難しい顔をしてカタカタとPCを叩いていた。女性よりも長髪なのではと思うくらいの黒髪はオールバックにして、後頭部で一つ結びにしている。その彼の隣には、女子生徒が立っていた。
「先生ィ〜! お願い! 単位くらいどうにかなるでしょ?」
可愛らしくお願いのポーズを取っているがアヴドゥルは「だめだね」と溜息をつき、顔だけ彼女に向けた。
「2年生で再履修してくれ」とだけ言った。
「えぇ〜! そんなこと言わないでさ! そうだ……いい事してあげるよ? 悪くないでしょ? 先生かっこいいしサービスするからぁ〜」
女子生徒がPCをいじるアヴドゥルの背中にぴとっとくっつき、豊満なバストをぐりぐりと押し付けた……。が、彼は全くの無反応だった。
「自分を安く売るんじゃあない。再履修だ」
彼女は真っ赤な顔で離れた。その顔は恥じらいと言うよりも怒りで満たされていた。チッと舌打ちをして、ありとあらゆる罵り言葉を口にしながら研究室から出ていく。
その時に、研究室の目の前に女性がいた。
彼女はその人物と勢いよくぶつかる。
「きゃぁっ!」
声を上げたのは、ぶつかられた方だ。プリントの束を抱えており、それはバサバサと音を立てて落ちていく。
舌打ちをされ、謝られることなく立ち去られたが、彼女は無言でプリントをかき集め、また立ち上がった。
アヴドゥルの研究室をノックする。
「どうぞ」と彼の声がしたのを確認して、ガチャリとゆっくりドアを開けた。
「保育学科1年2組の姫です……」
「ああ…………課題だな。もうできたのか?」
「はい……」
アヴドゥルは姫からプリントの束を受け取り、内容を確認する。
「(ぱっと確認した感じだが……全てきちんと解かれているようだ)」
ちらり、と彼はうつむき加減の姫を見た。
真面目な雰囲気だが、この課題を出した経緯はこうだった……。
一週間前に行われた2学期の中間考査。彼女は心理学のテストを白紙で提出した。呼び出して理由を尋ねると「眠かったので」とのたまったので、アヴドゥルは再試と共に大量の心理学の問題が詰められたプリントをたくさん出してやった。