第18章 こちら、アラシノ引越センター!
「二宮くん!」
「ニノ…」
誰か呼んでるなあ…
「あの…もういいですか?今日のところは帰っていただけません?」
あれ…これ、姉ちゃんの声…?
「わかりました。意識が戻ったらご連絡いただけますでしょうか」
「はい。連絡はいたします」
「本当にご迷惑おかけしました」
あれこれ、母さんの声…?
「いえ、迷惑だなんて…むしろこちらが大変ご迷惑をおかけしました」
「ホントよ!うちの弟がなんでこんな目に遭わなきゃいけないんですか!?そちらの身勝手な従業員の揉め事に巻き込まれたんでしょ!」
「まーちゃん、そんな言い方…」
「お母さん!ちゃんと言わないとだめよ!」
母さんが姉ちゃんを宥めてる。
でも姉ちゃんはすごく怒ってるみたくて…
「ご尤もです。まずは和也くんの体調の回復を待って、後ほどきちんとご説明させていただきます。こちら私の名刺です。和也くんの働いている支社の支社長の徳川と申します。あ、それと…こちらは和也くんと仲良くしている同じバイトの大野といいます。救急車に付き添ったのは彼で…」
救急車…?
付き添ったって…なに…?
「あ…あなたが大野くんなんだ。和也から話は聞いてます」
「え?本当ですか?」
大野さんがなんで…?
っていうか、ここどこ?
「あの…。俺、お見舞い来てもいいですか?」
「もちろん。また来てやってね」
母さんが答えると、大野さんはほっとしたように息を吐き出した。
お見舞い…?
俺、どうしたんだっけ…?