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ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第18章 こちら、アラシノ引越センター!


カミさんとは職場結婚で。
結婚したら、カミさんは寿退社して悠々自適の専業主婦していた。

家はカミさんが守って俺は仕事だって邁進してたら、他に男作って。

おまけにDVをでっち上げられて、弁護士が出てきた。
俺も弁護士を雇えばよかったんだけど、あの頃は無知だった。

証拠もないし、なにより無実だから大丈夫だろうと思ってたら、見事に二人で貯めた貯金も独身時代の貯金も全部もっていかれた。

カミさんがつけていた日記とやらが証拠として出てきたからだ。
これをもとに、裁判するって言われて…

ビビって離婚届にサインしちゃったんだ。

噂が広がって会社を辞めなきゃいけなくなったし、実家にも顔を出すこともできなくなった。

誤解だって言いに行く気力すら…わかなかった。
言ったところで、誰も信用なんかしてくれないと思う。


周囲の…友達だと思ってた人たちの、あのゴミを見るような目が一番堪えた


それから、誰にもなんにも言わず、住んでいたところを出て、この支社の近くに引っ越してきた。


ボソボソと、つっかえながらも説明したら、シンとしてしまった。
あ…喋りすぎたかな…

「そっか……大変だったな…」

西川さんが労ってくれた。

「ま、人生いろいろ…オンナもいろいろ…」
「…もう、懲り懲りっす…」
「人間不信ってやつ?」
「オンナ不信です」

そう言うと、少し笑えた。

あ、俺、笑ってる。
そういや、ここに勤め出してから、ちょっと気が紛れてるのかな…

ふと、隣を見ると、二宮くんが泣きそうな顔してた。

「ど、どうした?」
「え…」
「なんでそんな顔してんの…?」
「あ…いや…なんでも…」

ゴシゴシとおしぼりで顔を拭いた。

「…しんどかったですね…」

おしぼりで口元を隠しながら、ぼそっと言ったのが聞こえた。




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