第18章 こちら、アラシノ引越センター!
12月なのに、今年は寒くなくて。
トラックを降りて、ダンボールとか処分品を廃棄コンテナにぶち込んだら、少し汗ばむくらいだった。
空は夕焼けて、綺麗なオレンジ色に染まってる。
「よーし!もう上がっていいぞ!」
「はい。お疲れ様っす…」
まだトラックの洗車をしようとしてる児島さんにペコリと頭を下げた。
「洗車手伝いましょうか?」
「いやいや。これは俺の愛車みたいなもんだから。手入れは俺がやるからいいよ!」
「はい…」
隣りにいる二宮くんも、キャップを取ってペコリと頭を下げた。
「おーつかれー!」
「あの、児島さん…今日は本当に…」
本当に申し訳なく思ってたみたくて、キャップを胸でぎゅっと握りしめてる。
…可愛いやっちゃな…
「あー!いいっていいって!気にすんなよ!支社長もクレーム来てないって言ってたからさ」
「はい…」
「明日、作業に入るなら、配車表の確認しとけよ~」
「はい!」
なんとなく、二人で事務所まで一緒に行った。
明日、二宮くんも作業に入るんだ。
なんとなく、入り口のところでお互い顔を見て、苦笑い。
俺たちは似たような時期に入ってるけど、現場が一緒になったのは今日がはじめてだった。
だからこんな人だって、知らなかったな…
なんか、仲良くなれそうかも。
明日の配車表が報告カウンターの上にもう載っていた。
確認すると、明日も二宮くんと同じ現場のようだった。
なんとなく、二宮くんの横顔を見た。
二宮くんも配車表から顔を上げて、俺を見た。
今度はニッコリ笑う。
「明日も、よろしくお願いします」
「あっ…ああ…こちらこそ…」
なんか…可愛いやっちゃな…