• テキストサイズ

ヘブンズシュガーⅢ【気象系BL小説】

第15章 BOY【M side】EP.8




あれは…いつ書いた…?


「ジュン起きろよ」

目を開けると、乾いた泥まみれの手が見えた。
その手に頬を張られていた。

「んだよ…目開けたまんま寝てんのかよ?」

見上げると、これまた埃と泥まみれの作業着みたいな服を着た男が立っていた。

ここは…湾岸の工場跡地だ。
もうすぐ取り壊されて、新しい倉庫が建つと聞いた。
だからここは格好の『危険行為ができる撮影現場』になってて。

今日はここで、撮影が行われた。


俺をただレイプするだけの

…ゲイビデオの撮影だ。


「今日も迫真だったな…思わず本気で殴ってゴメンな…?」

何度か一緒になったことのある、蛇みたいな顔の相手役の男が、にやつきながら俺の手を取った。

「立てるか?」

男に腕を引かれ、立ち上がった。
だが、すぐに足の力が抜けて、汚い床に逆戻りした。

「あー…だめかあ…今日は5人だったもんな」

そう一人で呟くと、人を呼んだ。
二人がかりで抱えられて、控室代わりにしてる隅の方に連れて行かれた。

パイプ椅子に座らされると、勝手に俺の全身をスタッフが濡れタオルで拭いていく。

「…まあ、やりすぎちゃったけど、またよろしくな?ジュン…」

にやついたまま、男は軽く自分の服の汚れを払うと、出口のドアから出ていった。

「はい、お尻、こっち向けてください」

/ 831ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp