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僕は女の子になりたい【R18】

第5章 結婚式の夜





***


城に併設された教会

そこで結婚式を挙げられるのはごく一部の人間だけである


なんとか間に合ったユーリとシヴァも結婚式に参列していた

淡い水色のドレスにクリーム色の靴、髪はきっちりと結い上げ、化粧はいつもより少し濃い

ドレスは地面に触れるほど長く歩きにくいが、ふわふわとしたスカートは可愛くてユーリのお気に入りだった

それに…

ちらっと隣にいるシヴァを盗み見る

式典等に参加する時に着る正装に身を包み、ちょっぴり長い前髪は後ろに向かって撫で付けられていた

ほとんどの貴族が同じ格好をしている

にも関わらず、誰よりも素敵だとユーリは思った

凛としたその横顔にユーリは惚れ直してしまう

もちろん、今日の主役でもあるディーンも素敵だったが、ユーリからしたらシヴァの方が何倍も格好いいのだ

そんなこと…口にできるわけないが…


一方、着飾ったレイラは誰よりも美しかった

真っ白なドレスが良く似合う

ヴェールで顔は見えないが、嬉しそうに微笑んでいるような気がした


あぁ…羨ましい…


ツキン…と胸が痛くなる

私もシヴァ様の妻になりたい

女として、妻としてシヴァ様を支えていきたい…


好きな人と結ばれること自体が奇跡のような物だが、それでもユーリに生まれるのは贅沢な望みだった

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