第4章 夜はほんとに危ないから。
私は男に押し倒される。
怖くて震える。
いやだ、やめて。
『やめ…てっ!!!!!』
男A「やめてと言ってやめる男がいるか?」
男はにやりとわらう。
それはいつもの愛しい沖田隊長の黒笑みとは違って、気持ち悪い黒笑みだった。
男B「さぁ、面白そうだ(笑)」
その瞬間
男A「ぐあっ!?」
男B「ぐはっ!!!」
ふたりとも赤い液体を飛ばして倒れる。
沖田「なにィいっちょまえに襲われてんでィ。」
『沖田隊長っ!!』
そこには私の会いたかった人。
沖田隊長があらわれた。
『沖田隊長っ~!!!』
沖田「うわっ、いきなり抱きつくんじゃねィ」
沖田隊長ははぁはぁと息がきれていた。
……走って探してくれたんだな…。
沖田「なんでこんな所まで来たんでィ…!」
沖田隊長は真剣な表情で私の肩に手を置きながら言う。
『攘夷志士…の、高杉晋助が私の目の前に不審者としてあらわれたから…』
沖田「!?アイツ達が今回の不審者ってことかィ!?」
『たぶん、そうだと思います。』
沖田「だからと言って、明かりのねェ夜道に女がひとりで行くんじゃねェ!」
女……
『で、でもっ!私は真撰組の隊員ですっ!』
沖田「だが、ひとりでの行動は最も危険だぜィ!」
沖田隊長は私の事本当に心配してくれてる。
私はなんてことをしたんだろう。
沖田隊長に迷惑をかけてしまった。
敵のことより、味方。
沖田隊長の事を考えないと。
『うっ…ごめ、ごめんなさい…』
私は思わずないてしまった。
沖田「…華時」
沖田隊長は無言で私を抱き締めてくれた。
沖田「泣かせるつもりじゃなかったんでさァ、俺は華時がいなくなるのが怖いだけでさァ…」
『ど、どこにも…いなくなりませんよ…』
少々、沖田隊長が素直なのに驚きはあるが、
私は沖田隊長の優しさに顔を埋めた。