第3章 初めての刀剣男子様
そう…
その場にいたすべての生物が魅入ったのだ、
こんのすけはもとい、その場にいた虫や動物まで…
そして…
刀までもが…
鈴を鳴らすたびに、周りは浄化され、結界に『ピシッ』と亀裂が入る。
舞の終わりに『シャン…』と鈴を鳴らすと同時に、結界が『パリン…」と綺麗な音を鳴らしながら崩れてゆく
ふと桜の花びらが舞う…今は夏だ、何処から来たのかと桜の元を見てみる…
驚いて目を見張る…
先ほどまで刀を置いていた場所にとても美しい少年が立っていた…艶のある美しい黒髪にそれとは真逆な病的なまでの白い肌。そして冷静ながらも好戦的な瞳、軍服のような紺色の服に短めの半ズボン…な、生足♡/////
そして腰には先程治した短刀があった。
(なんて美しい子なのかしら…人とは思えないわ。もしかして…これが刀剣男子様…?)
どれくらい経っただろうか、先にその少年が口を開いた。
?「俺っちを治してくれたのはお前か…!。感謝するぜ、ところでお前さんは誰だ?」
その少年は探るような目つきで見た目からは想像できない低い心地よい声で聞いてきた。
私「始めまして、私は神城 美羽と申します。前審神者の妹です。貴方様は…刀剣男子様であっていますか?」
前審神者の妹と聞いて敵意と殺気を剥き出しにしてきた少年、だが冷静なのか攻撃はしてこない
?「あぁ、刀剣男子だ。俺っちの名前は薬研藤四郎だ、よろしくな。ところでここへは何をしに来たんだ?」
私「よろしくお願い致します…薬研藤四郎様。ここへは…姉の罪を償うため、姉のせいで傷ついてしまった刀剣男子様達を幸せにするためにやってきました。」
薬研藤四郎様はそれを聞いて少し動揺したあと、言葉の真偽を探るような目で見つめてきた、やがて信じたのか
薬研「なるほどな、姉の罪を償う…か、てことはお前さんは新しい審神者か?姉の方はどうなったんだ?」
(え?姉を殺したのは刀剣男子様なのでは?ではなぜ薬研藤四郎様は知らないのかしら…記憶がない?でも今までの様子からして姉への嫌悪感、憎しみ殺意が感じられるけれど…)
私「姉は…刀剣男子様によって殺害されたと政府の方が申しておりました…ご存知なかったのですか?」
薬研「さつ…が…い…。そうか悪かったな…生憎俺っちは暫く池に閉じ込められていて外で何が起こっていたのか知らないんだ」