第2章 姉のブラック本丸へ
こんのすけは少し考え込んだ…
こん「あっ!直接霊力を注ぎ込めば資源無しでも出来るはずです!ですが…霊力の注ぎ方が…思い出せません…申し訳ありません…」
私「注ぎ方なら大丈夫。伊達に巫女として生きてきたわけじゃないわ、何通りかあるから試してみましょう。」
そう言うと私はすぐさま行動に出た
まず刀に両手をかざして霊力を注ぐイメージをする
…少しずつ小さな傷がゆっくりと治ってゆく
(これじゃあ、いつまで経っても終わらないし…大きな傷や錆が治るかどうか…別なのを試してみるしかないわね)
一度かざしていた手をおろし、傷に直に触り霊力を流すイメージをする
(今度は傷の治りが早いけど触れたところだけ…1つ1つの傷を治すのは大変だし、じかに触れているから間違えて壊しかねないわ…)
刀から手を離す
(やっぱり手だけじゃ限界があるわね…しかたないわ、アレをするしかなさそうね)
そして…刀に顔を近付け、柄に口付けをした…
みるみるうちに傷が治り錆も落ちてゆく…恐らく完全に治ったであろう…
口を離し綺麗に治った美しい刀を見た…
(大きさからして短刀ね、治ったけどどうすればいいのかしら…とりあえず少しでもここを浄化しなくては、)
私「こんのすけ、治ったと思うわ。この結界…私の霊力で壊してみるわね、あと浄化するわ。」
こん「もう治ったのですか!流石です!ですがどうかご無理なさらないでください!」
こんのすけは目を丸めて驚いていた、
初めての手入れで、こんのすけでさえもう治らないかもの思っていた傷をこんなにも早く治した上…
さらにこの強力な結界も壊し、浄化すると言い出したのだ、
普通なら治した時点で疲れきって倒れてしまうはずなのに…と、
(まぁ…普通じゃないしね、霊力もケタ違いだからこの程度じゃ疲れないわ。それよりもさっき霊力を刀に流している時、結界に少し亀裂が入ったのよね…それはつまり…私の霊力を当てれば壊れるということ…)
私は立ち上がり身だしなみを整えたあと神楽に使う鈴を霊力で作った…
そして池の周りを一周したあと神楽を舞った。
神楽は『神遊び』とも呼ばれ、神様を楽しませるために舞う、神聖なもの、そして巫女の仕事の1つ…
みんなが幸せになれるように…
そう願いながら舞った
その姿はその場にいた全ての者を魅了した…