第4章 短刀救出大作戦!
『はい、よろしくお願いしますね。』
私は少し離れたところにいた御三方に近寄って笑いかけた。
愛染「まったく…蛍も素直じゃねぇなぁ、」
蛍丸「う、うるっさい!」
(かわいい…国宝にするべきレベルでかわいい…素晴らしいです…流石神様。尊いです。ありがとうございます。)
この方々のやりとりを見ているだけで心が癒されます…
ほのぼのとした空気になっているなか黒い邪気がこちらに近付いて来る気配がした。
私達のいるところ以外はまだ邪気が漂っているため、他の刀剣男子様は一歩遅れて気付いたらしい。私達は邪気のする一点を見つめていた。
邪気はドタドタと母屋の方から走ってきて姿を現したかと思えば私のところを通り過ぎて太鼓鐘貞宗様の方に向かっていった
?「貞ちゃん!良かった無事だったんだね!」
太鼓鐘「み…みっちゃん?」
?「うん、そうだよ!僕だよ!今まで微かだった貞ちゃんの気配が大きくなったから慌てて来たんだ!」
私は驚いた。太鼓鐘貞宗様と普通に話しているので知り合いなのだろうか…それにしてもこの雰囲気は可笑しい…先程の堕ちる寸前の一期一振様よりも邪気が濃い。
恐らく…半分ほど堕ちかけている。
太鼓鐘貞宗様も困惑している
周りの方々を見てみると皆様驚いた顔をしている…その中で一期一振様だけは何処か苦々しい表情をしている
私はそっと一期一振様に近付いて話しかけた、
『一期一振様…あのお方は一体…』
一期一振様が口を開きかけたところで、そのお方は太鼓鐘貞宗様に向けていた身体をこちらに向かせた
?「一期くん酷いじゃないか、貞ちゃんがいるなら教えてくれれば良かったのに。」
ニコニコと笑っているが、纏っている邪気の所為かどこかぎこちなく感じる
そして一期一振様に向けられていた視線が側にいた私に向けられた
?「あれ?君は…?」
つかつかと近寄ってきた。顔には狂気じみた笑みが浮かべられており私は恐怖による冷や汗が止まらなかった
?「もしかして新しい審神者かな?」
その一言で自分の心臓がドクドクと鼓動を速めているのがわかった。
他の刀剣男子様もその一言に息を呑み様子を見ている