第4章 短刀救出大作戦!
蛍丸「ふん、あの審神者も馬鹿だよね。殺されたくなかったんなら俺達に、殺すなって言霊使えばよかったのに。」
『いえ、それはしなかったのではなく…出来なかったのかと…。言霊を使うには霊力を必要とします。そして言霊の内容が大まかな程、難しいことほど、沢山の霊力が必要なんです。姉は普通の人より霊力があったようですがやはり限界があったのでしょう。』
蛍丸『ふーん…まぁ、結果的に前任は死んだみたいだから良かったけど、』
この蛍丸様の言葉にシーンと静まりかえった…
一期「ま、まぁ。そうして審神者は亡くなりました…。私達にかけられていた言霊は審神者が亡くなって直ぐ消えたのですが、池にはられた結界は壊れず…。」
薬研「で、今に至るって所か…」
薬研様がなるほど…と状況を理解したように頷いた。
一期「えぇ、そうですね。」
乱「で、そこに居る女の人は一体何なの?」
薬研「新しい審神者だ。結界を壊したのも、俺やお前達を助けたのも、ここを浄化したのもこの人だ。」
乱「新しい審神者!?そんなの絶対に認めない!!助けてくれたのだって、どうせ罠なんだよ!前の審神者みたいに……。」
と言葉を続けて乱様は肩を震わせた
『乱様…私は皆様を傷つけないとお約束します。私がここへ来たのは前の審神者の罪を償う為です。』
乱「償う…?どうして貴方があの女の償いをする必要があるの、関係者?」
『えぇ、そうです。私は前審神者の妹です。だから姉のした事について罪を償う義務と権利があります。』
乱「あの女の身内の言葉を信じろっていうの?ふざけないで!あの人のせいでどれだけボクらが…」
『虫のいい話なのは理解しています。自己満足でも良いんです、姉の罪を償いたいんです。姉のせいで傷付いた皆様を幸せにしたいんです。その為だったら命を捨てる以外の事どんなことでもしましょう、』
乱「っ……。で、でもっ!」
薬研「乱、もう良いだろ…。確かに俺達は前任に酷いことを沢山された。でも、同じ身内でもこの人と前任はちがう。それはもう理解出来ていただろ?信じたくないのもわかる、前任への恨みを今すぐ綺麗さっぱり忘れろとは言わない。忘れられないならこの人に罪を償わせて、その気持ちを薄くすれば良い。だから、大将として認めてやらないか?」