第1章 始まりは突然に
「ヘイヘイヘーイ! なになに? 音駒にこんな可愛いマネちゃん入ったの??」
「ゲッ!! 変態ナンパ男がなんで居んの!?」
「ぇ? あれ、コイツだったの?」
「ちょっ!??? 俺そのマネちゃんと初対面だよね!!???」
マネージャーとして初参加した梟谷グループ合同合宿で、先日見かけた変態ナンパ男と再会することとなった。
「前回はコイツ風邪引いてて不参加だったからな〜、つか木兎、お前誰が見てるかわかんねーんだから無闇矢鱈に女漁りしない方がいいぞー?」
ケラケラと笑いながら話すクロの背後からそっと顔を出すと、その変態ナンパ男が鋭い瞳でこちらを見ている。
「ひっ!!」
「コラコラ、うちのマネージャーをあんまビビらすなよ」
「えー??? 俺、なんもしてねーし! てかその呼び方マジで傷付くから辞めて! 俺にはちゃんと木兎光太郎って名前があんの!」
「…………変態、木兎……」
「ギャハハハハ」
「変態も抜きで! 木兎でお願いします!」
「……木兎……」
こうして私と変態ナンパ男改め、木兎光太郎は出会ったのだった。