第6章 デートのお相手は?
薬研「ははは、俺の一人勝ちだな。じゃあ行くか、大将。と、その前に・・・髪飾りが無いのはちと寂しいな。ちょっと待っててくれ」
審神者と手を繋ぎ歩きだそうとした薬研だったが、ふと審神者の編み上げられた髪に簪の1本も刺さっていないことに気がついた
薬研「ほら、これでどうだ?先日の嵐で折れたみたいなんだ。今朝、平野と秋田が持って来た」
乱「ぅわ~似合う似合う!主さんかっわいい~」
燭台切「へぇ~やるね薬研くんも。これは悔しいけど完敗だ」
薬研が持ってきたのは桜の小枝だった
結い上げた髪に挿した桜が黒髪に映え、ほのかに桜の香りがそこから漂っていた
審神者『///あ、ありがとう・・・ん?』
薬研「ん?どうした、大将」
再び薬研と手を繋ぎ歩き出した審神者が足を止めてしまった
審神者(この気配・・・まさか・・・なんで・・・)
薬研「お、おい!大将!」
薬研の手を離した審神者は何も言わず廊下を駆け玄関を飛び出した
辿り着いた門には1人の青年が倒れていた
全身血だらけで・・・