第1章 ~ATOBE KEIGO~
純情なガキじゃあるまいし…こんなコトでいちいち反応してたら身がもたねぇ
いや…
俺はガキだ
だからこんなコトくらいでも
幸せを感じていいはずだ
「はいっどうぞ♪」
笑顔でケーキを差し出してくる
俺がケーキを口に含むと、は不安げな表情で覗いてくる
「…どう、かな?部活後にも皆からのサプライズで食べてたし、パーティーでも食べただろうから小さめにしたし、甘さ控えめにしたつもりなんだけど…」
「…そんなに不安なら自分で確かめて見ればいいじゃねぇの」
俺はフォークを置くと、の腕を引き寄せ唇を奪った
「んっ…!?」
さっき出来なかった分があいまって少し強引に、何度も角度を変えて啄ばむ
「ふ…ぁ…」
その度にの甘い吐息が漏れて俺を煽っていく
薄く開かれた唇にスルリと舌を滑り込ませると、の肩がビクっと揺れる
を味わうかのように舌を絡め取ると、の躰から力が抜けていく
甘めぇ…
だがこの甘さは嫌いじゃねぇ
むしろ癖になりそうだ…
「や、ぁ…けい…ご…」
のくぐもった熱を帯びた声が自分の名前を呼び、余計に熱が上がってくる
唇を離す瞬間、名残を惜しむようにリップ音を立てもう一度軽くキスを落とした
「は…ぁ……」
頬を染め少し荒く息をしながら俺に凭れ掛かるが可愛くて仕方ない
そんな姿に煽られ俺のSの部分が沸き上がる
「…」
俺の声にがゆっくりと顔を上げる
「確かめた感想は?」
「………甘い…」
「ククッ…甘さ控えめじゃなかったのかよ」
「っ……」
ニヤッと口角を上げて見やると、は驚いたように睫毛を揺らし、余計に頬を染めた
「なぁ…俺の欲しいモノ、くれるか?」
「景吾の…欲しいモノ?」
「ああ」
「なぁに?」
「」
「ぇ……」
俺はゆっくりとをソファへと押し倒した