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氷帝恋物語★テニスの王子様

第1章 ~ATOBE KEIGO~


「学園の案内?だったら最初から言えばいいのに…」


隣を歩くが小さく溜息をつく


「…ぶつくさ言ってねぇでしっかり場所を覚えろ。それと選択科目と部活を今週中に決めとけ」


「え?」


「うちの学園は国際化に力を入れていて、様々な語学が学べる。それに文武両道、全校生徒全てが何かしらの部に属している」


「ちょっと待って、選択科目はいいとして、部活入らないといけないの?だってもう5月半ばだし、今さら…」


「転校生だろうが例外はねぇ」


ピシャリと言い放つ俺には困った様に言い淀む


「……帰宅部がいーな」


「あいにくウチにはそんな部活はねぇ」


「それ本気で言ってる?」


「アーン?どういう意味だ」


「いや、いいです…そっかぁ~どうしよっかなぁ~」


(コロコロと表情の変わるヤツ…)


さっきまで不満そうな顔をしていたのに今はあっけらかんとしていて。俺はに近づくと、グイッと腰を引き寄せ顔を寄せた


「………なに?」


一瞬、驚いたような顔をするもは目を細め、こともあろうか睨みつけてきた


「その反応…イイじゃねーの」


大抵のメス猫なら頬を染め、従順に従う
だがコイツは威嚇してきやがった


悪くねぇ
女は勝気なくらいが丁度いい


俺はフッと息を漏らすと、から離れた


「ほら、行くぞ」


「………跡部くんてさぁ…何様?」


「アーン?そんなの跡部様に決まってんだろうが」


ニヤッと笑う俺には始めて笑みを見せた


「私、跡部くん苦手かも」


そう言って笑うコイツにイヤな気はしねぇ
ここまでハッキリと言われたのは初めてだったから


「そうか、なら苦手じゃなくしてやるよ」


口端を上げた俺は挑戦的な笑みを返した
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