第4章 枕
坂田さんは、この前入れてくれたホットミルクみたいに、温かくて甘い匂いがした。
肌を撫でる手がなんだかくすぐったくて笑ったら、唇で蓋をされた。
「…んっ…」
入って来る舌も、微かに甘い気がする。
「…はぁ」
一旦離れた唇が首に移ったので、思わず、
「あの、明日も撮影あるので、痕は付けないで下さい」
と、言ったら坂田さんは少し笑った。
「プロだねぇ。じゃ、見えない所にたっぷり付けちゃおうかな」
そう言うなり、胸元から太ももに、雨みたいにキスが降ってくる。
「あ、ん…やっ…」
「…ちゃん可愛すぎるし、銀さん久々だから、ちょっともう、結構、限界なんだわ」
「…」
「ちょ、ちゃん今、早いとか思った?それ男の子傷つくからね。ガラスのハート割れるからね」
「思ってませんよ」
私はそう言って、坂田さんの背中に手を回した。
気を取り直したのか、坂田さんはゆっくり私の服を脱がし、下着に手をかけた。
「あれ?もう結構濡れて…」
「そういう事イチイチ言わないで下さい」
「じゃあ、射れて良い?」
頷いた覚えは無いのに、坂田さんは一気に私の中に入って来た。
「やっ…んん…」
「やべ、すっげー気持ち良い」
打ち付けられる度に、目の前で揺れる白い髪を撫でる。お返しのように、私の髪がかき乱される。
2人の手と、私の長い髪が絡み合い、シーツに淫らな影を写した。
絶頂を迎えたのは、ほとんど同時だった。