第11章 闇 終
「まことか、カカシ!!」
三代目猿飛は、尋問するように声を荒げ、椅子から立ち上がる。
口を手で覆い、信じられない。という表情を浮かべた。
「はい……」
暗い表情でカカシは返事をした。
すべてを話した。
父さんのこと。
ヤナギの父や母について。
サクモから前夜に聞いた情報。
そしてカカシが言い放ったこと。
包み隠さず三代目に伝えた。
「サクモが…………」
猿飛ヒルゼンは、足が崩れ落ちるように椅子に座る。
机に肘をつき頭を抱えた。
「……サクモが、か? サクモが……本当か……? カカシよ……」
呪文のようだ。猿飛は幾度も聞いた。信じられなかった。
この里で最も力を持っている忍。そう言っても過言ではない。
その忍が、自らの手で命を絶った。
見えた部分だけで
判断していたことはなかったか?
思わず己に問いかけていた。