第26章 帰還
「おぬしがやるのじゃ」
猿飛さまはきっぱりと言い切る。
お前がやれ。と。
「ーーえ?!…わわ私がですか?」
自分を指さした。私が!?
いやいやいや、……ええ!?
「うむ。いまお前は妊娠しとらんかもしれんが、今後妊娠する可能性がある。そんな状態のまま、暗部で働けば、流産や早産、さまざまな危険性がはらむ。まあ良い機会じゃろう」
と3代目はうなずく。
なにかを思い出したのか、
猿飛さまの目じりが下がった。
「おぬしの様子を上から覗いておったが……クラスのみな、生き生き楽しそうにしておってのぉ。特にサスケじゃ。あやつが他の者と遊ぶ姿など、なかなか見れん光景じゃった」
と3代目は話す。
たぶん、休み時間にした忍者ごっこの話をされているのだ。
私は恥ずかしさが
倍増した。
20歳なのに忍者ごっこ。
うぅ。
「責任重大じゃのぉ花奏。頑張るのでのぉ」と自来也さまが私の頭を撫でた。超プレッシャーがかかる言い方だ。なんてひどい。
「が、頑張ります…」
と私が言うと、カカシは猿飛さまと自来也さまを見つめた。真面目な表情で口を開いた。
「今回特に痛感しました。現行の忍の欠落と限界を改めて露呈した結果となり、今後の課題も多いでしょう。抜本的な見直しが急務です」
カカシはうちは一族を失ったこと。
イタチやヤナギがいなくなったこと。
忍の戦力が現在低下していることなどを掲げた。
「まず、花奏から指導を受ける体制を作り、アカデミー卒業した者をオレが直接指導したいと思います。木ノ葉の根幹から、変えていきたいと考えております」
そこまで聞いて、
私は驚く。