第26章 帰還
「ーーじゃなくてな。今後の将来の話だよ。サスケがいる黄金クラスに、特別な教育を入れるべきだ。生かすか殺すかで、木ノ葉の未来は変わるよ」
カカシは断言する。
それには驚いた。確かにサスケ君やナルト君。シカマルもそうだ。逸材があのクラスには溢れる。
カカシは
いつの間にか、
目を付けていたようだ。
「あとな……イタチ以降に目立つ人材が育っていないのも、どうも気になる」
溜息混じりのカカシは一通り読み終えたのか、「花奏も目を通しといて」と私に渡した。
3代目の声明文は
下記のように書かれていた。
『度重なる両里間条約違反、重大機密違反を侵した報復処置を木ノ葉隠れ里は遂行した。
雪の里殲滅事後処理完了次第、母体である氷の国へ譲渡返還処置を行う。領土権主張は一切行わないとする。いかなる脅威に木ノ葉隠れ里は屈しない」
と締め括った。
死者。木ノ葉隠れ里0名。
雪の里300名弱。
抜け忍による残党150名。
遺体の処理を完了とする。
※一部不可解な
削られたような痕あり。
「……ん?削られた?」
「イタチの仲間でしょうか。一切不明なようです」とテンゾウは言う。
「ま、今回はイタチのおかげで助かった。3代目の忠告もある。これ以上、この件に追及はしないよ」とカカシ。
「………今はな」と話を終わらした。
31名の暗部のみで雪ノ里を壊滅させた戦いは、以後、カカシの手腕と暗部の実力を一気に内外に轟かすこととなった。