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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第25章 戦闘の終焉


その人は
私の心音を確認すると、すぐに私の後頭部を支えて上体を浮かせた。

ひざ枕を
してくれている。

触れる指が髪を撫でた。
赤子に触れるように優しく。

だれ…?

その忍が手を動かす。
私のお腹に手のひらをかざした。

すると、じんわりと温かいチャクラが
お腹の部分に当たるのだ。

柔らかな明るい光が
まぶたの裏からつたわる。

これは……医療忍術だ。

医療班だろうか。でも
さすがに到着が早過ぎる。

じゃあ……だれ?

医療を行う忍術には、高度な技術を要する。写輪眼を使えるカカシや、専門知識を備えた上忍が使用できる。

ただ、自分のチャクラを大幅に使い過ぎてしまう。戦闘忍者が決して使わない大技だった。

なぜ……。

自分の身を脅かす医療忍術を使うのだろうか。いくら考えても、わからなかった。木ノ葉の仲間だろうか。




でも。ちがう。自分のチャクラが徐々に増えてゆくなかで気づいてしまう。

私は
この気配を知っている。

まさか。そう思うのに言葉が出ない。

黙ったままその人は
私の身体を壊れ物を触るように
支えていた。優しく。大事に。大切に。

治療をしたまま、私の髪や頬に手のひらが当たる。優しく頬をなでている。

私の胸に大きなコートをかけてくれた。知っている香りが広がる。

小さな身体のときに何度も何度も。
優しく抱いてくれたひと。

私の頭の上から
優しい声が聞こえた。


「まったく……花奏さんは……
相変わらず…無茶をなさいますね」


なぜ。ここにいるの。
どうして。私を助けてくれるの?

なんで……。どうして。



「……花奏さん……、身体を大事にしてくれ。心臓が止まるかと思った。……オレがいなかったら…危なかったですよ………?」

目が開けれなかった。久しぶりに聞く仲間の声。安心する優しい声に、私は自然と涙が出ていた。


ぎゅうっと握られた手を
私は弱々しく握り返した。


「花奏さん、寝たらいい…オレを信用して欲しい。必ず届ける」


ありがとう……イタチ。


掠れた声を発した私は
本当に意識を手離した。



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