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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第25章 戦闘の終焉


私が泣き叫んで
夜空を見上げたときだった。


轟音が遠くで地鳴りと共に鳴り響く。
地面が揺れ動くほどだ。同時に大きな黒煙が夜空に高くのぼった。赤い炎も火の粉を散らして舞い上がる。

爆破させたのだろうか。
方角は断崖絶壁がある崖だ。


「っテンゾウ…!!」

歩いていれば、気配が近づく。敵を倒したのだろう。テンゾウ以外の気配はない。待っていれば叫ぶ声が遠くから聞こえた。




「花奏先輩!!」

木からつたって地面に着地したテンゾウが狼狽して、カカシに目をやった。

「え!?…カ、カカシ先輩!!?」

猫面を頭につけてテンゾウが、うつむき、憔悴しきったカカシの顔を覗き込んだ。テンゾウの肩にはパックンがいた。

靭帯を切ったのか足から血が出て動かない。しかも意識がない。目は閉じられたままだ。

テンゾウも火傷が目立つ。肩から腹にかけて深く斬られた痕もあった。

私は切羽詰まる表情で、すがる目で、
テンゾウを見つめた。

「テンゾウ…お願い!今すぐカカシを運んで、病院に連れて行ってあげて!大怪我してるの!」

もう昏睡状態に入った。
カカシは生命の危機に変わる。

「あ、はい!わかりました!!花奏先輩、すみません担ぎますね」

テンゾウはそう言い、私にパックンを預けて、その場で屈んだ。背中にカカシを託した。カカシを背負ったテンゾウは、ゆっくりと立ち上がった。

「ごめんね、パックンもお願いね」

私はカカシの肩に
意識のないパックンを
そっと乗せた。
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