第23章 戦闘と平和の狭間
「3代目、自来也さまが確か、アスマ班は、明日夜に帰る予定だと言っていましたが…」
3人の任務S級任務だ。
一日も早く帰還できるはずがない。
「いや完遂した。すまん。話を続けろ」と、私の隣に立つ医療班に声をかけた。
「はっ」
ぶ厚い眼鏡を人差し指であげると、書類を片手に詳細を語った。
「アスマ班。先ほど予定より大幅に早く帰還しましたが、損傷が激しく、現在も緊急治療中でございます。医療班で3名に当たる為、暗部班への医療班の応援は最終日ぎりぎり、もしくは日をまたぐやもしれません」
首を右に動かした。目をむき口は開く。
いま、なんて言った?
「待ってください!!雪ノ里には休みを入れながら行くのが普通で、半日以上かかるんですよ?遅れる!?医療班が!?自力生還ができると思っているんですか!?30対400ですよ??」
取り乱した私は叫んだ。死ねというのか。涙さえ浮かんだが、目を閉じた。
アスマやガイ、紅の治療が優先だ。
ごめん。許して。頭ですぐに謝った。
「大変失礼しました……。出来るだけ早く暗部への応援をよろしくお願いします」
頭を医療忍者に深く下げた。彼らがいなければ、暗部は生還できない。無傷で帰還など奇跡だろう。
「はい。出来るだけ早く、救援に向かいます」
医療忍術は頷く。3代目は私を再度見据え、命令を下した。
「明日の朝、すぐに出発するのじゃ。サスケはイルカに任せる。安心して出発するが良い」
医療忍者と私は深々と一礼して退席した。医療忍術は、私に挨拶し、すぐに木ノ葉病院へ走り去った。