第23章 戦闘と平和の狭間
敵が負けを認めた瞬間。
湧き上がるのは
可愛い歓声と歓喜の悲鳴。
「きゃーーサスケくぅーーーん♡」
「さすがサスケくん好きぃぃー♡」
「かっこいいー…」
鳴り止まないサスケ君コールは
彼が近くに寄っても続いた。
「ほら、これで良いだろ」
ヤル気ゼロ。サスケ王子は歩きながら、お姫様の手を軽くタッチする。
今日手を洗わない女の子は何人続出するだろうか。触れた瞬間に泣く子もいた。盲信過ぎる。信じられない。モテる男は忙しい。
「んだよ、サスケばっかり!」
モテない男の子達からは、
ブーブー野次が飛んだ。ナルト君見苦しいぞ。
私は散らばったボールを籠の中に入れる。ゴロゴロ引きずって荷物室に運んだ。重い。チョウジ君よく1人で持ってきたよね。凄く力持ちみたいだ。本気で重いぞ。
「花奏、手伝うぜ」
シカマルがいっしょに押してくれた。
優しい。
「シカマル!ごめんね、ありがとう」
「いや気にすんな」
と優しい返事が戻った。