第23章 戦闘と平和の狭間
「作戦ターイム!」
と私はワクワクして手をあげる。
私の声を聞き、
ナルト君も冷たい隣人に声をかけた。
「おいサスケ!オレらも作戦ねろーぜ!」
太陽が南方で照りつける。
ナルトの声が明るく弾んだ。
「どんな作戦だよ」サスケは腕組みを崩さずに聞いた。だいたい予想がついた。
「まっすぐ向かってー、ドッカーンとやってー、それでそれで!サクラちゃんを助けるってばよ!」
「あーそうかよ」
サスケは鼻で嗤った。予測不能で不可解なナルトの発言が理解不能だった。相変わらずコイツはウスラトンカチだ。
作戦を練る私たちは
グランドの端で輪になった。
「まず将棋で言えば、歩だ。弱いヤツをオレとチョウジで狙う。最初にオレが当てるだろ。で、外れても構わねー。避けたところをチョウジが、ガツンと狙う。攻撃ってのは一手目はフェイク。二手目を当てるのが基本だ」
頭脳明晰な奈良一族らしい発言。天才だ。秀才なシカマルは私に目を向けた。
「サスケとナルトは100パー、花奏に向かう。1人で大丈夫か?」
いけるだろ。
シカマルの確証の目が届く。
「うん大丈夫。じゃあさ、やりあってるとき、だれか2人の背中を狙ってよ。私に気がとられて、背中が当てやすいはずだからね」
私もたいがい悪女だ。7歳相手でも容赦ない。隙を見せた方が負けだ。
「シノ、じゃーオレらがこぼしたヤツと、サスケやナルトを狙ってくれ。捕まえたヤツは木の下だ。捕虜を逃すなよ」
次々と難しい言葉が舞う。7歳だぞ。キャラクターグッズを集める年代じゃないのか。私はクマに夢中だったのに。なんてヤツらだ。
「だがシカマル。サスケは最初に集中的に狙い定めた方が、後々楽だと思うが」
油目シノの周りに蟲が舞う。黒眼鏡から映る瞳は鋭く光った。強敵を最初に潰そうと、シノが提案した。
「いや、サスケはすげーからな。アイツと何回か手合わせしたが、マジで強ぇ。花奏が踏ん張ってる間に、オレらが全部やってから、ゆっくり調理した方が良い」
すんげーことをシカマルが言った。調理。恐ろしい調理だ。