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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第22章 葬儀と日常生活へ


「アイツ……さっき左手一本で、自分の体重支えてだぞ。いや、2、3本の指しか使ってなかったぞ」

あ。

「なあなあ、コイツ、イルカ先生より登るの、早くなかった??」


あ。やばい。やり過ぎた。
ざわざわ声が出る。
体幹は20歳だ。7歳ではない。


「あーー、…やっぱ、むりむりーー、疲れたぁあ、しんどいー」

私は岩壁で尻をついた。
疲れたフリをした。ついでに倒れた。


すると、
周りから「んだよ」とクスクス笑う声。
「体力ねーヤツだなー」と嘲笑をいただいた。もう、それでいい。


「よーし、じゃあ、ナルトーー、次はお前だけだぞーー。いいなー?」


両手でイルカ先生が呼ぶと、ナルトは「よっしゃぁぁあ!やるってばよ!」と大声で叫び、走り出した。

まだスタートも
言ってないのに。

ガシっとナルトは、
軽快に岩を掴んで
絶壁を登る。

おお、どんどん登る。
早い。

「…っ!」

突然、
強風に煽られる。

ビュウゥゥゥゥ…と
大きな音が鳴るほどだ。

頂上にいた生徒が
立っていられない。


膝をついて目を瞑る。
腕で顔を隠す生徒もいた。

「おい、ナルトはなすなよーー!!」

「ん?ギャぁぁぁぁ!!」


突風が大きく吹き荒れ、離すなと言われたのに、ナルトは岩から手が、離れてしまう。


「ナルトォォ!!」イルカ先生が叫んだ時はすでに遅く、命綱ごと、身体が宙に浮いた。


紐がついてるから
身体がそのまま引っ張られる。

そして
引き寄せられる。


危ない!!

このまま岩盤に激突してしまう。頭に直撃だ。私はすぐに起き上がって、岩壁へ走った。


「ダメ、危ない!!」

とっさに、
自分が飛び降りたときだ。



素早く現れた人影が
ナルトの身体をとっさに掴んだ。

激突は免れた。

ぶらんと、
長い紐が風に揺れる。


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