第22章 葬儀と日常生活へ
サスケ君のアパートに着くと、
段ボールが2、3個積まれている。
だいぶ片付けたのだろう。玄関前に段ボールが解体されて、紐で結ばれていた。
「あれ、3代目は?」
猿飛さまがいないのだ。靴もない。
私は、リビングのほうで荷物を開けるサスケ君に、声をかけた。
「帰ったよ。それ、なんだよ」
サスケ君が私の手荷物に、
指をさす。
「ああ、これ?今日の夜ご飯だよ。あと、入用な調味料とか、いろいろ」
ガサガサ。ビニール袋の音を鳴らせて、サスケ君に見せた。
揺れる大量のスーパーのビニール袋。
両手に抱えていた。
中には人参、玉ねぎ、ジャガイモ、牛肉、漬物、トマト、キャベツ、ベーコン、コーン、林檎、マヨネーズ、塩、卵、胡椒、明日の食パン。バター、カレールー、お茶の葉。などなど。
段ボールの隣に
ビニール袋を置いた。
すると、背中から
カカシの声。
「ホラよ」
カカシは、玄関の廊下に
10キロの米が入った袋を置いた。
じつは今日の買い物を
手伝ってもらったのだ。
どすんと。
米袋を置く音が鳴る。
「うん、ありがとう、カカシ」
「どうーーいたしまして」
半分無理矢理だ。ご機嫌は良くない。文句を言っても、なんだかんだで手伝ってくれる。カカシは優しいのだ。
「カカシ、ありがとうね」
私が、にっこり笑顔で言うと、不機嫌なカカシの顔から、笑みが出た。
「……ま、別にイイけどね。んー、じゃあ花奏、9時までには現場に来いよ。今日からお前も仕事だからな」
「うん。了解」
今日も木ノ葉隠れ里の夜回り。
まだ媚薬の売人が
見つかっていない。