第22章 葬儀と日常生活へ
「新聞で号外が出てしまったが、その日の夕刊から、一切うちは事件の記事を書くことを禁じておる。それは小さなサスケを守る為じゃ……」
しかし……と
3代目から続く言葉は重い。
「ワシの対応は常に後手に回っておる。振り返れば……カカシやサクモの時もそうじゃ。だが、ワシは同じ轍は踏まん。サスケに、一切の危害が食わぬよう徹底的に護衛するんじゃぞ。良いな」
「御意」
「期待しておるぞ」
「しかし……猿飛さま。姿を見せずに護衛は、さすがに厳しいかと思うのですが」
サスケ君を、とっさに助けることが出来ない。今でも、部屋の端に、護衛暗部が待機する。ボタンとハギだ。
猿飛さまは当たり前の表情で、
普通に言い切る。
「なにを言っておるのじゃ。普通に変化して、サスケと同じ時間を過ごせば良かろう」
……はい?
……えっ?
「猿飛さま??私がアカデミーに通うのですか!?」
瞬きが多くなる。
さすがに動揺が走る。
「ふむ。担任のイルカにも事前に伝えておる。なんも問題はあるまい。小さなサスケが、ひとりで衣食住問題なく、安心して日々過ごせるようになるまで、しっかり頼むぞ」
「了解しました…。しかし、根は大丈夫でしょうか?」
「しっかりダンゾウには伝えておる。じゃが、なにが起こるか分からん。当分は油断するな」
「御意」
猿飛さまはそれから、サスケ君が起きる直前まで、となりに座られていた。時折、彼の頭を撫でて辛そうな表情を浮かべた。