第21章 お家と飲み会
「花奏……キスしよ」
柔らかな肌が当たる。捉えて離さない唇が重なる。甘い舌が絡めば、抵抗の力は簡単に溶けた。それは魔法をかけたみたいに。
「……花奏、ダメ?」
濡れた唇が離れる。
息は私の方が遥かに上がっていた。
「……ズルいよ、もう」
白旗を挙げたのは私だ。
頬にキスをしてカカシは耳元で呟く。
「お前と何度でもやりたいの。やらせてよ」
甘く低い声が耳に当たる。
身体は素直で敏感だった。
「っ……うん。わかったから、もう、わかったよ。……するから」
もうダメだった。なんて…ズルい声なんだろう。低く耳元で囁かれると身体が震える。
「花奏、ホント?嬉しいよ」
そんな優しい顔で言われたら、
拒否できない。
「うん……いっぱいしていいよ。でも、お風呂は……入ろう?」
もう一度、荒された吐息を吐いた。
チョロい身体にされた私。
笑った。目を細めて優しく
えくぼを作った。
キスをされたら、私も欲しくなる。
特に今夜は眠れる気がしない。
「……花奏……」
カカシは目を丸くした。そのあと唇を薄く横へ伸ばした。顎の先が傾く。
「……本当に?いっぱい?」
しまった。
言葉を間違えた。
「…明日に……影響しない程度だったらーー、いいよ」
私も求められると素直に嬉しい。心や身体が反応してしまう。
「ありがと」
ぽんぽんと頭に、大きな手が落ちた。
「余裕なくてごめんな。んじゃ先入るね。風呂上りのお前見たら、襲っちゃうから」
カカシは私の体を起こして、
先に廊下を歩いて、そのまま脱衣室へ向かった。